ドライバー異常時対応システムは、高速道路または自動車専用道路(一部を除く)を走行中の運転者が、急病などにより運転の継続が困難になった場合に、自動的に車線内で自車を減速、停車させるシステムです。
LTA(レーントレーシングアシスト)制御中に、手放しなどの無操作運転状態からシステムが運転者が異常状態であると判断すると、周囲に警告を行いながら車線内で減速、停車し、衝突事故の回避・衝突被害の低減に寄与します。
ドア解錠やヘルプネット自動接続による運転者の救命要請も行います。

※:

別冊「マルチメディア取扱説明書」を参照してください。

システム概要

本システムは4つの状態に分けられます。「警告1状態」、「警告2状態」で運転者への注意喚起や速度抑制を実施しながら、運転者の正常/異常判定を行います。システムが、運転者が異常状態であると判断した場合には「減速停止制御」、「停止保持」で自車を減速、停車させ、「停止保持」を継続します。

  1. 「警告1状態」(約15秒)
  2. 「警告2状態」(約30秒以上)
  3. 「減速停止制御」(約10秒)
  4. 「停止保持」
  5. 制御解除

警告

安全にお使いいただくために
  • 安全運転を行う責任は運転者にあります。常に周囲の状況を把握し、安全運転に努めてください。ドライバー異常時対応システムは、運転者が急病などにより運転の継続が困難になった場合を対象とするシステムであり、居眠り運転や注意散漫な運転、体調が悪い場合の運転を対象とするものではありません。

  • ドライバー異常時対応システムは、システムが運転者による運転の継続が困難と判断した場合に、自車線内で減速、停車を行うことで、衝突回避を支援、あるいは衝突被害の軽減に寄与することを目的としていますが、その効果はさまざまな条件によりかわります。そのため、常に同じ性能を発揮できるものではありません。また、作動には条件があり、作動条件を満たさない場合は作動しません。

  • お客様自身でドライバー異常時対応システムの作動テストを行わないでください。状況によってはシステムが正常に作動せず、思わぬ事故につながるおそれがあります。

  • ヘルプネット自動接続は、G-Link通信エリア内、かつG-Link契約がされている場合にのみ行われます。G-Link通信エリア外やG-Link未契約、G-Link契約が未更新の場合は接続が行われず、警察・救急への通報が行われません。あらかじめ通信エリアとご自身のG-Link契約をご確認の上、システムをご利用ください。

  • システム作動後、異常から復帰できた場合には、速やかに運転を再開するか、路肩へ避難し、三角表示板および発炎筒を設置して後続車両に停車していることをお知らせください。

  • 本システムは運転者の異常をハンドルの操作状態などで判断しています。正常な運転者が意図的に無操作を続けた場合には、システムが作動することがあります。また、運転者が異常状態であっても、ハンドルにもたれかかるなどシステムが手放し運転と判断できない場合は、システムが作動しないことがあります。

知識

システムの作動条件

次の条件をすべて満たすと作動します。

  • ナビゲーションシステムにて高速道路または自動車専用道路(一部を除く)と認識しているとき

  • ナビゲーションシステムの地図データが正常に取得できているとき

  • LTAスイッチをONし、LTA制御中

  • レーダークルーズコントロールメインスイッチをONし、レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付き)制御中

  • 自車速が約50km/h以上

システムの作動解除条件
  • 「警告1状態」、「警告2状態」、「減速停止制御」作動時、次のいずれかの条件を満たすとシステムの作動が解除されます。

    • LTA制御がキャンセルされたとき(LTAスイッチを押した場合など)

    • レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付き)制御がキャンセルされたとき(レーダークルーズコントロールメインスイッチを押した場合など)(「警告1状態」、「警告2状態」のみ)

    • 手放し運転を終了したとき(ハンドルを握る、ハンドルに手や体が触れるなど)

    • 自車が一般道を走行しているとシステムが判断したとき

    • 運転者がブレーキ操作をしたとき(「減速停止制御」の場合、システムが、運転者が正常な状態に復帰し、ブレーキ操作をしたと判断したとき)

    • 運転者がアクセル操作をしたとき(「減速停止制御」の場合、システムが、運転者が正常な状態に復帰し、アクセル操作をしたと判断したとき)

    • ブレーキ異常検出時

  • 「停止保持」中、次のいずれかの条件を満たすとシステムの作動が解除されます。

    • シフトポジションをPにした状態でLTAスイッチを押したとき

    • 一度シフトポジションをPにした後、P以外にしたとき

    • パワースイッチをONモードからOFFにしたとき

    • ブレーキ異常検出時

システム作動解除時のLTA制御

下記の条件でシステム作動が解除された場合、LTA制御がキャンセルされます。
LTAを再度使用する場合は、LTAスイッチを押しLTA制御をONにしてください。

  • 「警告1状態」において、LTAスイッチを押しシステム作動を解除したとき

  • 「警告2状態」、「減速停止制御」において、システム作動を解除したとき

警告メッセージ

LTAシステムに異常が発生した場合や、一時使用不可となった場合、警告メッセージがマルチインフォメーションディスプレイに表示され、ドライバー異常時対応システムが使用できなくなります。(→LTA(レーントレーシングアシスト)の警告メッセージ

ドライバー異常時対応システムの留意事項
  • ヘルプネット通話中は、音声が聞き取りやすいようブザー吹鳴を中止します。

  • LTA制御が継続できない場合は、システムがキャンセルされます。

B 「警告1状態」

手放し運転警告がされてからも運転操作がない場合、ブザー吹鳴(「ピーッ、ピーッ、・・・」)とマルチインフォメーションディスプレイ表示により注意喚起を行い、運転者の正常/異常判定を行います。レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付き)およびLTAによる制御が継続され、約15秒間警告を継続してもハンドル保持などの運転者による操作がされなかった場合、「警告2状態」に移行します。

C 「警告2状態」

ブザー吹鳴(「ピーピーピーピー・・・」)とマルチインフォメーションディスプレイ表示により注意喚起を行い、引き続き運転者の正常/異常判定を行います。このとき、ブザーを聞き取りやすくするために、オーディオがミュート(消音)されます。LTA制御は継続され、緩やかな減速度で車速を一定速度内(約40 km/h ~ 50 km/hの間)まで減速させます。この状態で、約30秒以上警告を継続してもハンドル保持などの運転者による操作がされなかった場合には、システムが運転者が異常状態であると判断し、「減速停止制御」に移行します。

※:

異常状態から復帰するまで継続します。

知識

非常点滅灯(ハザードランプ)について

「警告2状態」移行後に、約10 km/h程度減速した場合、非常点滅灯(ハザードランプ)が点滅します。すでに運転者がハザードスイッチを操作していた場合は、システムによる非常点滅灯の点滅は行われません。また、ハザードスイッチを2回押すと、非常点滅灯が消灯されます。

「減速停止制御」への移行について

先行車の状況によって、自車速度が約50 km/h以下へ減速した場合でも「減速停止制御」へ移行することがあります。

D 「減速停止制御」

本制御では運転者が異常状態にあると判断し、緩やかな減速度で車両を停車させます。車内ではブザー吹鳴(「ピピピピピ」)とマルチインフォメーションディスプレイ表示で運転者に状況を知らせ、車外ではストップランプ、非常点滅灯(ハザードランプ)とホーン吹鳴によって周囲に緊急事態を知らせます。車両が停車すると「停止保持」に移行します。

知識

非常点滅灯(ハザードランプ)について

「減速停止制御」においては、非常点滅灯(ハザードランプ)が点滅します。すでに運転者がハザードスイッチを操作していた場合は、システムによる非常点滅灯の点滅は行われません。また、ハザードスイッチを2回押すと、非常点滅灯が消灯されます。

アクセル操作について

「減速停止制御」中は、アクセル操作は無効になります。
アクセル操作を有効にするためには、アクセルを複数回踏む、またはハンドルを握るなどの操作でシステムの作動を解除して下さい。

E 「停止保持」

車両停車後、電動パーキングブレーキ自動ロックにより車両停車状態を保持します。ストップランプは消灯しますが、引き続き、非常点滅灯(ハザードランプ)とホーン吹鳴によって周囲に緊急事態を知らせ、ドア解錠やヘルプネット自動接続による運転者の救命・救護要請を行います。

知識

非常点滅灯(ハザードランプ)について

「停止保持」においては、非常点滅灯(ハザードランプ)が点滅します。すでに運転者がハザードスイッチを操作していた場合は、システムによる非常点滅灯の点滅は行われません。

アクセル操作について

「停止保持」においては、アクセル操作は無効になります。
システムの作動が解除されるまでアクセル操作の無効化は継続し、パーキングブレーキの解除もできません。アクセル操作を有効にするためには、システムの作動を解除してください。(→システムの作動解除条件

ヘルプネット自動接続について

ヘルプネット自動接続後、ヘルプネットのオペレーターからの声掛けに対して車内からの応答がない場合、救命・救護のために救急や警察へ通報を行います。
ヘルプネット通話中は音声が聞き取りやすいよう、ブザー吹鳴を停止します。

非常点滅灯(ハザードランプ)について(制御解除後)

システムの作動が終了しても、非常点滅灯(ハザードランプ)の点滅は継続します。ハザードスイッチを2回押すと、非常点滅灯が消灯します。

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