SRS エアバッグは乗員に重大な危害がおよぶような強い衝撃を受けたときにふくらみ、シートベルトが体を拘束する働きと併せて乗員への衝撃を緩和させます。

SRS エアバッグシステム

SRS エアバッグの配置(4人乗り車)

フロントSRS エアバッグ

  1. 運転席SRS エアバッグ/助手席SRS エアバッグ
    (運転者と助手席乗員の頭や胸などへの衝撃を緩和)
  2. SRS ニーエアバッグ
    (運転者と助手席乗員の衝撃緩和を補助)

SRS サイド&カーテンシールドエアバッグ

  1. SRS フロントサイドエアバッグ
    (フロント席乗員の胸などへの衝撃を緩和)
  2. SRS リヤサイドエアバッグ
    (リヤ席乗員の胸などへの衝撃を緩和)
  3. SRS カーテンシールドエアバッグ(フロント席とリヤ席乗員の主に頭部への衝撃を緩和)
  4. SRS シートクッションエアバッグ
    (リヤ席乗員の拘束に寄与)

SRSエアバッグの配置(5人乗り車、7人乗り車)

イラストは7人乗り車で代表しています。

フロントSRS エアバッグ

  1. 運転席SRS エアバッグ/助手席SRS エアバッグ
    (運転者と助手席乗員の頭や胸などへの衝撃を緩和)
  2. SRS ニーエアバッグ
    (運転者と助手席乗員の衝撃緩和を補助)

SRS サイド&カーテンシールドエアバッグ

  1. SRS フロントサイドエアバッグ
    (フロント席乗員の胸などへの衝撃を緩和)
  2. SRS リヤサイドエアバッグ
    (セカンドシート外側席乗員の胸などへの衝撃を緩和)
  3. SRS カーテンシールドエアバッグ
    (フロント席とセカンドシート外側席、サードシート乗員の主に頭部への衝撃を緩和)
※:

7人乗り車のみ

知識

SRS エアバッグが作動すると
  • SRS エアバッグは高温のガスにより非常に速い速度でふくらむため、すり傷・やけど・打撲などを受けることがあります。

  • 作動音と共に白いガスが発生します。

  • フロント席・フロントピラー・センターピラー・リヤピラー・ルーフサイドレールの一部分などだけでなく、エアバッグ構成部品(ハンドルのハブ・エアバッグカバー・インフレーター)も数分間熱くなることがあります。エアバッグそのものも熱くなります。

  • フロントウインドウガラスが破損することがあります。

  • すべてのドアが解錠されます。(→衝撃感知ドアロック解除システム

  • 自動的にブレーキと制動灯を制御します。(→セカンダリーコリジョンブレーキ

  • 室内灯が自動で点灯します。(→室内灯の自動点灯について

  • 非常点滅灯が自動で点灯します。(→非常点滅灯について

  • 燃料供給を停止します。(→フューエルポンプシャットオフシステム

  • G-Link の契約期間内は、次の場合、自動的に緊急通報がヘルプネットセンターに送信されます。オペレーターからの呼びかけに応答がない場合は、緊急車両などを手配します。詳しくは「マルチメディア取扱説明書」を参照してください。

    • SRSエアバッグが作動した

    • シートベルトプリテンショナーが作動した

    • 後方から強い衝撃を受けた

    • RSCA OFF表示灯が点灯中に横転した

SRS エアバッグが作動するとき(フロントSRS エアバッグ/SRSシートクッションエアバッグ
★:

グレード、オプションなどにより、装備の有無があります。

  • フロントSRS エアバッグとSRSシートクッションエアバッグは、衝撃の強さが設定値(移動も変形もしない固定された壁に、車速約20 ~ 30km/h で正面衝突した場合の衝撃の強さに相当する値)以上の場合に作動します。
    ただし、次のような場合はエアバッグが作動する車速は設定値より高くなります。

    • 駐車している車や標識のような衝撃によって移動や変形するものに衝突した場合

    • もぐり込むような衝突の場合(例えば、車両前部がもぐり込む、下に入り込む、トラックの下敷きになるなど)

  • 衝突条件によってはシートベルトプリテンショナー、SRSシートクッションエアバッグのみ作動する場合があります。

  • 後席のSRSシートクッションエアバッグは、シートベルトを着用していないときは作動しません。

SRS エアバッグが作動するとき(SRS サイド&カーテンシールドエアバッグ)
  • SRS サイド&カーテンシールドエアバッグは、衝撃の強さが設定値(約1.5t の車両が、約20 ~ 30km/h の速度で客室へ直角に衝突した場合の衝撃の強さに相当する値)以上の場合に作動します。

  • 特に衝撃が大きい場合は、左右のSRSカーテンシールドエアバッグが作動する場合があります。

  • 横転時は、左右のSRSカーテンシールドエアバッグが作動します。

  • 前面衝突時でも、特に衝撃が大きい場合は左右のSRSカーテンシールドエアバッグが作動する場合があります。

衝突以外で作動するとき

次のような状況で車両下部に強い衝撃を受けたときも、フロントSRS エアバッグ、SRSカーテンシールドエアバッグとSRSシートクッションエアバッグが作動する場合があります。

  • 縁石や歩道の端など、固いものにぶつかったとき

  • 深い穴や溝に落ちたり、乗りこえたとき

  • ジャンプして地面にぶつかったり、道路から落下したとき

SRSカーテンシールドエアバッグは、次のような状況で作動する場合があります。

  • 車両が大きく傾いたとき

  • 車両が横すべりし縁石などに衝突して強い衝撃があったとき

    ★:

    グレード、オプションなどにより、装備の有無があります。

SRS エアバッグが作動しないとき(フロントSRS エアバッグ/SRSシートクッションエアバッグ
★:

グレード、オプションなどにより、装備の有無があります。

フロントSRS エアバッグとSRSシートクッションエアバッグは、側面や後方からの衝撃・横転、または低速での前方からの衝撃では、通常は作動しません。ただし、それらの衝撃が前方への減速を十分に引き起こす場合には、フロントSRS エアバッグとSRSシートクッションエアバッグが作動することがあります。

  • 側面からの衝突

  • 後方からの衝突

  • 横転

SRSエアバッグが作動しないとき(SRS サイド&カーテンシールドエアバッグ)

斜めから衝撃を受けた場合や、客室部分以外の側面に衝撃を受けたときには、SRS サイド&カーテンシールドエアバッグが作動しない場合があります。

  • 客室部分以外の側面への衝撃

  • 斜めからの衝撃

SRSサイドエアバッグは、前方や後方からの衝撃、横転、または低速での側面からの衝撃では、通常は作動しません。

  • 前方からの衝突

  • 後方からの衝突

  • 横転

SRSカーテンシールドエアバッグは、後方からの衝撃、縦方向への転覆、または低速での前方や側面からの衝撃では、通常は作動しません。

  • 後方からの衝突

  • 縦方向への転覆

レクサス販売店に連絡が必要な場合

次のような場合には、点検・修理が必要になります。できるだけ早くレクサス販売店へご連絡ください。

  • いずれかのSRS エアバッグがふくらんだとき

  • フロントSRSエアバッグ・SRSシートクッションエアバッグはふくらまなかったが、事故で車両の前部を衝突したとき、または破損・変形などがあるとき

  • SRSサイド&カーテンシールドエアバッグはふくらまなかったが、事故でドアおよびその周辺部分を衝突したとき、または破損・変形・穴あきなどがあるとき

  • ハンドルのパッド部分・ダッシュボードの助手席SRS エアバッグ付近・インストルメントパネル下部が傷付いたり、ひび割れたり、その他の損傷を受けたとき

  • SRSシートクッションエアバッグ装着車:シートクッションの表面が傷付いたり、ひび割れたり、その他の損傷を受けたとき

  • SRSサイドエアバッグが内蔵されているシート表面が傷付いたり、ひび割れたり、その他の損傷を受けたとき

  • SRS カーテンシールドエアバッグが内蔵されているフロントピラー・センターピラー・リヤピラー部・ルーフサイド部が傷付いたり、ひび割れたり、その他の損傷を受けたとき

★:

グレード、オプションなどにより、装備の有無があります。

警告

SRS エアバッグについて

次のことを必ずお守りください。
お守りいただかないと、重大な傷害におよぶか、最悪の場合死亡につながるおそれがあります。

  • 運転者と乗員すべてがシートベルトを正しく着用してください。
    SRS エアバッグはシートベルトを補助するためのものです。

  • 助手席SRS エアバッグは強い力でふくらむため、特に乗員がエアバッグに近付きすぎると、重大な傷害におよぶか、最悪の場合死亡につながるおそれがあります。乗員がSRS エアバッグのふくらむ場所に近い場合は特に危険です。シートの背もたれを調整して、シートをできるだけSRS エアバッグから離し、まっすぐに座ってください。

  • お子さまがシートにしっかり座っていないと、SRS エアバッグのふくらむ衝撃で重大な傷害におよぶか、最悪の場合死亡につながるおそれがあります。お子さまが小さくてシートベルトを使用できないときは、チャイルドシートでしっかり固定してください。
    お子さまはセカンドシートまたはサードシート(7人乗り車のみ)に乗せ、チャイルドシートまたはシートベルトを着用させることをおすすめします。(→お子さまを乗せるときは

  • シートの縁に座ったり、ダッシュボードにもたれかかったりしない

  • お子さまを助手席SRS エアバッグの前に立たせたり、ひざの上に抱いたりしない

  • 運転者および助手席乗員は、ひざの上に何も持たない

  • ドアやフロントピラー・センターピラー・リヤピラー・ルーフサイドレールへ寄りかからない

  • 助手席やセカンドシート外側席・サードシート(7人乗り車のみ)では、ドアに向かってひざをついたり、窓から顔や手を出したりしない

  • ダッシュボード・ハンドルのパッド部分・インストルメントパネル下部などには何も取り付けたり、置いたりしない

  • ドア・フロントウインドウガラス・ドアガラス・フロントピラー・サイドピラー・リヤピラー・ルーフサイドレール・アシストグリップなどには何も取り付けない

  • コートフックにハンガーなどの硬いものをかけないでください。
    SRS カーテンシールドエアバッグが作動したときに投げ出されて重大な傷害におよぶか、最悪の場合死亡につながるおそれがあります。

  • SRS ニーエアバッグがふくらむ場所にビニールカバーが付いている場合は、取り除いてください。

  • SRS サイドエアバッグやシートクッションエアバッグがふくらむ場所を覆うようなシートアクセサリーを使用しないでください。エアバッグが作動する際、アクセサリーが干渉するおそれがあります。そのようなアクセサリーがエアバッグが正常に作動するのをさまたげ、システムを不能にしたり、またはエアバッグが誤って作動したりして、重大な傷害におよぶか、最悪の場合死亡につながるおそれがあります。

  • SRS エアバッグシステム構成部品の周辺およびフロントドアの周辺は、強くたたくなど過度の力を加えないでください。
    SRS エアバッグが正常に作動しなくなるおそれがあります。

  • SRS エアバッグがふくらんだ直後は、構成部品が熱くなっているため、ふれないでください。

  • SRS エアバッグがふくらんだあとに、もし呼吸が苦しく感じたら、ドアやドアガラスを開けて空気を入れるか、安全を確認して車外に出てください。皮膚の炎症を防ぐため、残留物はできるだけ早く洗い流してください。

  • SRS エアバッグが収納されているパッド部およびフロントピラーガーニッシュ部に傷が付いていたり、ひび割れがあるときは、そのまま使用せず、レクサス販売店で交換してください。

★:

グレード、オプションなどにより、装備の有無があります。

改造・廃棄について

レクサス販売店への相談なしに、次の改造・廃棄をしないでください。
SRS エアバッグが正常に作動しなくなったり、誤ってふくらむなどして、重大な傷害におよぶか、最悪の場合死亡につながるおそれがあります。

  • SRS エアバッグの取りはずし・取り付け・分解・修理

  • ハンドル・インストルメントパネル・ダッシュボード・シート・シート表皮・フロントピラー・センターピラー・リヤピラー・ルーフサイドレール・フロントドアパネル・フロントドアトリム・フロントドアスピーカーなどの周辺の修理・取りはずし・改造

  • フロントドアパネルの穴あけなどの改造

  • フロントフェンダー・フロントバンパー・車両側面部の修理・改造

  • グリルガード(ブルバー・カンガルーバーなど)・除雪装置・ウインチなどの取り付け

  • サスペンションの改造

  • CDプレーヤー・無線機などの電化製品の取り付け

車両の横転時にSRSカーテンシールドエアバッグの作動を停止するには

メーター操作スイッチを使ってON/OFFを切りかえます。(→表示を切りかえるには

  1. メーター操作スイッチを操作してを選択する
  2. メーター操作スイッチを操作して“ 車両設定” を選択する
  3. “RSCA”を選択し、を押す

SRSカーテンシールドエアバッグの作動がOFFのときは、RSCA OFF表示灯(→表示灯一覧)が点灯します。

エンジンスイッチをONにするたびに、SRSカーテンシールドエアバッグとシートベルトプリテンショナ―は作動可能状態にもどります。

知識

ご留意いただきたいこと

レジャー的なオフロード走行時、運転者の意思によって車両が大きく傾くことが予想される場合、RSCAシステムをOFFにしてください。

RSCA OFF表示灯が点灯しているときの作動
  • 車両の横転・転覆時に、SRSカーテンシールドエアバッグとシートベルトプリテンショナーは作動しません。

  • 車両側面方向からの強い衝撃を感知したときは、SRSカーテンシールドエアバッグが作動します。

  • 車両前方や、車両側面方向からの強い衝撃を感知したときは、シートベルトプリテンショナーが作動します。

警告

通常走行時は

RSCA OFF表示灯が点灯していないことを確認してください。
お守りいただかないと、事故が起きたときなどに重大な傷害を受けたり、最悪の場合、死亡につながるおそれがあります

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